3Dスキャナのベストアプリ
3Dスキャン技術は近年急速に進歩しており、その勢いは一向に衰える気配がありません。ほんの数年前まで、3Dスキャナでデータをキャプチャするには複雑で洗練されたハードウェアとソフトウェアが必要でしたが、それら一式はいつでも手軽に揃えられるものではありませんでした。現在では、そういったデータキャプチャは以前よりはるかに実行しやすくなりました。多くの場合、スマートフォンやタブレットを3Dスキャンアプリと併用するだけで、簡単にオブジェクトをデジタル化できるようになりました。 最新の3Dスキャンアプリを使用すると、ユーザーはオブジェクトや空間のスキャンを迅速に行い、その形状や寸法をキャプチャし、その結果得られたデータを使用することでさまざまな用途向けにデジタルモデルを作成することができます。 スマートフォンやタブレット、そしてiOSとAndroidデバイスの両方にとって使いやすい3Dスキャナアプリの普及により、さまざまな業界の専門家たちが出張先でデジタル化を行うことができるようになりました。この記事では、無料のスマートフォンアプリをはじめ、スマートフォンだけでスキャンができる強力な機能を備えたアプリの幅広い範囲の中からベストアプリをご紹介します。
モバイル3Dスキャンに注目
3Dスキャンアプリは、私たちの周囲の世界をキャプチャする方法に革命をもたらしました。ユーザーはスマートフォンやタブレットのみを使用して、デジタルツインや製品設計、仮想現実やゲーム向けに、実在するあらゆるオブジェクトや環境の3Dモデルを高品質で作成できるようになりました。大まかに言えば、このようなプロジェクトの背景にあるアプリは、展開する3Dスキャンモードによって分類ができます。それは、フォトグラメトリとLiDARです。まず、それらの機能方法について調べてみましょう。
3Dスキャンアプリはどのように機能するのでしょうか?
フォトグラメトリ
スマートフォンを使用する3Dスキャンの最も一般的な形式であるフォトグラメトリのテクノロジーは、オブジェクトや人、または領域をさまざまな角度から捉えます。これらの画像は組み合わされることで3Dモデルが形成されます。ただし、効果的に機能させるには、ユーザーが何百枚もの写真を撮る必要がある場合もあります。最適な結果を得るには、DSLRなどの特殊なカメラを使用するのがベストです。
キーポイント
スマートフォンのフォトグラメトリは、高度なテクスチャの3Dモデルを作成する、安価でアクセスしやすい方法をユーザーに提供します。
それと同様に、フォトグラメトリ用アプリの精度には限界があり、専用の3Dスキャンハードウェアやソフトウェアを使用してキャプチャされたものと比較すると、結果として得られる3Dモデルはそれほど詳細を含んでいない可能性があります。 さらに互換性やコストはさまざまで、一部のアプリは特定のプラットフォームでしか利用できず、市場ではPC向けの製品の方がはるかに高性能を提供するものが存在します。
深度センサー
最新のiPhoneやiPad (12 Pro およびPro Max以降)に搭載されているTrueDepthカメラは、深度センシング技術を利用してユーザーの顔に赤外線のドットマークを投影し、フィーチャーを「マッピング」するためのデータを収集します。その結果として得られる3Dモデルは顔認識を行う上で十分な詳細を備えていますが、このプロセスはほとんどのスマートフォンには搭載されていないハードウェアに依存しています。
iPhoneには関心がありませんか? 他のデバイスも同様の飛行時間型 (ToF) センサーを搭載していますが、Google Playストアでは現在入手可能な3Dスキャンのベストアプリがすべてサポートされているわけではありません。アンドロイド向けには後頭部に取付けができるOccipital Structure Sensor などのアクセサリも入手できますが、これらはコストがかかるため、スマートフォンの安価でアクセス可能な3Dスキャンツールとしての魅力を減少させています。
光探知と距離測定(LiDAR)
近年、 LiDARがスマートフォンの3Dスキャン分野で広く普及しています。最新のiPadやiPhoneのユーザーにとって利用可能なLiDARは、フォトグラメトリとは非常に異なる仕組みで動作します。Face IDで可能な、より長距離のキャプチャを目指して設計されたLiDARは、オブジェクトに向けて赤外線光パルスを発射し、それが戻ってくるまでの時間を使用して距離を計算します。
戻ってくるレーザーパルスの強度とタイミングを分析することにより、LiDARデバイスは高密度のポイントクラウドを生成し、スキャンされたアイテムのフィーチャーを詳細を含んでキャプチャします。
これにより、LiDARは解像度の面で優位性を持ち、3D空間をリアルタイムでキャプチャできるため、技術的にはフォトグラメトリよりもはるかに高速です。一方で、後者は非常に詳細なテクスチャをキャプチャするのに優れている傾向があります。一般的に、広く利用可能であるということは、選択肢としてフォトグラメトリ用アプリがLiDAR用アプリよりも多いことを意味します。
キーポイント
Apple社のLiDARの統合により、高級なレーザーキャプチャ技術が初めて一般のユーザーに提供されるようになりました。
全体として、一部のiOSデバイスはフォトグラメトリやLiDAR アプリを実行できるため有利ですが、データキャプチャの世界ではハードウェアのスキャンモードがすべてではありません。アプリも結果を最適化する上で重要な役割を果たしますが、一体どれを選択すればよいでしょうか?
3Dスキャンアプリの選び方
3Dスキャナ用のベストアプリを選択するには、以下の点を慎重に考慮する必要があります。
精度: 3Dスキャナ用のアプリを選択する際に考慮すべき最も重要な要素の1つは、結果で得られる3Dモデルの精度です。使用するアプリは、可能な限り正確で高度なテクスチャを備えた高品質の3Dモデルを生成する必要があります。
使いやすさ: ユーザーフレンドリーなUIは、3Dスキャンの成功と失敗の分かれ目となり得ます。高度なツールにアクセスするのが難しい場合、ユーザーはその使用を止めてしまうかもしれません。
価格: 3Dスキャナ用アプリには無料のものもありますが、1回限りの料金またはサブスクリプションのシステムで利用できるものもあります。料金が高額なほど、CADモデリングや3Dプリント用のより高度な機能セットや一般的なエクスポートのファイルタイプに大抵アクセスできるようになります。
ソフトウェアの互換性: サードパーティの3Dモデリングやプリントプラットフォームとの互換性も重要です。特に、ファイルの変換時間を他のことに有効に費やしたいプロフェッショナルなユーザーにとって重要なポイントです。
処理速度: 3Dモデルを迅速かつ効率的に処理できる能力もまた、重要です。リアルタイムのスキャンと処理機能は、時間が非常に重要となる業界では必須です。
テクニカルサポート: 理想的な3Dスキャン用アプリには、結果を最大化するベストの方法を示すチュートリアルが含まれており、サポートチームがユーザーからのお問い合わせに対応できるようになっています。
キーポイント
3Dスキャン用のアプリ市場が成長するにつれて、多くのアプリがARやVR、4Kとの互換性などの新機能を導入しています。
Android およびiOS向けの3Dスキャン用ベストアプリ
Polycam
- 比較的大規模な環境を対象とした高品質の3Dスキャンを簡単にキャプチャ
- 幅広い互換性と多様なユーザーベース
- AndroidのスマートフォンはiPhoneよりも軽度な機能セットを装備
- OBJ、GLB、FBX、DAE、STL
- ベーシックバージョンは無料。ProバージョンとTeamsバージョンは年間$99.99
もともとiOS向けに開発されましたが、後にAndroidユーザーも利用できるようになりました。 Polycamを使用すると、スマートフォンでキャプチャしたフォトセットからかなり正確な3Dモデルを作成できます。使用するデバイスにLiDARが搭載されている場合は、より広い空間をリアルタイムでスキャンしたり、OBJやGLB、FBX、DAE、STL などの一般的なCADモデリング形式を使用して他のユーザーと共有することもできます。
LiDARよりは速度が落ちるものの、Polycamのフォトグラメトリ機能の展開により、Androidのサポートも実現しました。この幅広い利用範囲により、このアプリは非常に人気が高く、基本的な建築や建設、そして設計用のスキャンツールとして新しい用途が次々と見つかりつつあります。
Qlone
- 強力なテクスチャマッピング、メッシュ生成、自動位置合わせツール
- サードパーティサイトとのしっかりした統合性
- あまり直感的に使用できないユーザーインターフェース
- ARのマッピングボードに依存することで 3Dスキャン能力が制限される可能性あり
- OBJ、STL、FBX、GLB、USDZ (iOS)、PLY、X3D
- 無料。プレミアム機能を利用する場合は$19.99
別のクロスプラットフォームをお探しの場合は、Qloneはポピュラーな代替オプションです。このアプリではトラッキングのために「拡張現実 (AR) マップ」をプリントする必要があるため、スキャンできるオブジェクトのサイズはチェッカーボードのサイズに制限されていますが、これは実際には非常にうまく機能し、キャプチャ ドームを簡単に確立できると言われています。
ジオメトリのキャプチャはQloneの得意分野ではないと言われていますが、スキャンの仕上げをするための包括的なスカルプティングや投げ縄、そしてテクスチャ編集ツールが付属しています。Qloneのインターフェースも最初はかなりわかりにくいかもしれません。編集には1回のタッチが、ナビゲーションには 2回のタッチが必要となりますが、一度慣れてしまえばUIのレイアウトがスマートフォンの画面の狭い範囲にうまく収まってくれます。
SketchfabやShapewaysなどのサードパーティのプラットフォームとの緊密な統合により、 3Dモデルをエクスポートして販売などの目的に使用するのは簡単です。全体的に、このアプリのARマップは最大の強みであり、最大の弱みでもあります。トラッキングには最適ですが、その規模は制限されています。
キーポイント
QloneのARマップは最大の強みであり、最大の弱みでもあります。トラッキングには最適ですが、その規模は制限されています。
RealityScan
- リアルタイムで行えるスキャンのプレビューと「クロッピングボックス」機能
- 高度なAR機能
- Sketchfabへのエクスポートに制限あり
- FBX、USDZ、GLB/glTF(Sketchfab経由)
- 最初の100MBは無料、月額$15
- エクスポートにはSketchfab Proが必要。
Epic Gamesによって設計されたRealityScanは、ビデオゲームのモデリング向けのフォトグラメトリを多用する経験豊富なユーザーのために、オブジェクトをスキャンしてその結果の3DモデルをARで表示することができます。実際には、ARを使用してデータが欠落している領域を強調表示するプレビューを作成します。この機能は、アプリのクロップボックス機能とも連動しており、スキャンされたオブジェクトのサイズを調整し、ノイズを除去することもできます。
RealityScanの弱点は、Sketchfabとの統合です。表面的には、このアプリは無料で提供されているように宣伝されていますが、月に100MB以上の3Dモデルをエクスポートするには、Sketchfab Pro(年間請求の場合、少なくとも月額$15)が必要です。そのため、RealityScanは継続的なユーザーにとっては比較的高い採用コストがかかります。
WIDAR
- コラージュ効果(スタンプ、高度な照明編集など)
- 4Kの高解像度モデリング
- フォトグラメトリモードで未使用の写真を表示する機能
- エクスポートに(ファイルタイプの)制限あり
- 4K解像度は有料のサービス
- OBJとFBX
- 1日5回のスキャンまでなら無料、月額10ドルまたは年額$70
WIDARはLiDARとフォトグラメトリの両方に対応しており、iPhoneとAndroidユーザーはさまざまな形状やサイズの3Dモデルを素早くキャプチャして編集ができます。フォトグラメトリモードでは、未使用の写真を見ることができるので、ユーザーには何かの間違いを把握する手段が提供されます。
一方、このアプリのコラージュ機能は、スタンプや照明効果の適用を通じてデジタルアート作品の作成に適しています。また、レイアウトツールは、メッシュの彫刻や切り抜き、圧縮を効率化して、エクスポート可能な3Dモデルにします。ただし、多くの一般的なファイル形式 (4K解像度を含む) でエクスポートするには、WIDAR Pro が必要となります。
キーポイント
WIDAR のような3DスキャンアプリはLiDARとフォトグラメトリをサポートしているため、ほぼすべての最新スマートフォンと互換性があります。
KIRI Engine
- 4K解像度のサポート
- クラウドプラットフォーム
- 初心者向けのチュートリアル付き
- 無料アカウントではエクスポートできる回数に制限があります
- OBJ、FBX、STL、GLB、GLTF、USDZ、PLY、XYZ
- 週3回までのエクスポートは無料、月額$14.99、年額$59.99
クラウドベースのフォトグラメトリアプリのKIRI Engineは、AndroidやiOSデバイスと互換性があるだけでなく、デスクトップに展開することもできます。つまり、生成された3Dモデルをより大きなディスプレイで表示したり、他のプラットフォームで使用するためにシームレスにエクスポートすることができます。
KIRI Engineには、すぐに使いこなせるようになるためのチュートリアルと、4K解像度のモデルを実現させる最先端のフォトグラメトリアルゴリズムが搭載されています。KIRI Engineは常に更新もされており、最近行われた改善では、AppleのObject Capture APIのサポートが追加され、簡素化された自動3Dスキャンを実現するタイマー モードが導入されました。
このリストにある他の多くのアプリと同様に、KIRI Engineは無料ユーザーに対してエクスポートができる回数を制限しており、1週間に3回までのエクスポートを提供しています。その一方で、年間サブスクリプションへのアップグレードは(比較的)安価であり、その高い平均レビューのスコアは、満足度の高いユーザーベースの増加を反映しています。
iOS向けの3Dスキャン用ベストアプリ
Scandy Pro
- Apple TrueDepthセンサーに最適化
- スキャン編集のスイートを内蔵
- 短期ユーザーにとって素晴らしい価値を提供
- クラウドのバックアップなし
- 複雑な編集用UI
- PLY、OBJ、STL、USDZ、GLB
- 週額$1.99、月額$5.99、年額$49.99
最新のLiDARが搭載されたiPhoneやiPadで使用できるように設計されているScandy Proは、初心者でも驚くほど簡単に使用できます。タップひとつでスキャンを開始することができます。このアプリはAppleのTrueDepthセンサーをベースに構築されているため、スキャンの途中でもトラッキングの再開ができます。スマートフォンでの編集ツールとしては、デシメーションやスムージング、塗りつぶし、そしてクロップのツールも大変包括的です。
すべてのLiDAR向け3Dスキャンアプリと同様に、Scandy Proはフォトグラメトリを取り扱う他のどの競合製品よりも高速で、この技術を試してみたいユーザー向けにサブスクリプションサービスも提供しています。ただし、欠点もあります。クラウドのバックアップシステムがないため、スキャンを削除すると消えてしまいます。編集用のUIもそれほど直感的に使用できるタイプではないため、新しいユーザーは試行錯誤しなければなりません。
Canvas
- 建築家やデザイナー向けの、迅速でプロ仕様のルームキャプチャ
- CADおよびBIM対応のエクスポートツール
- ビデオチュートリアル
- 高価なファイル変換とエクスポート
- CAD、BIM、PDF
- 無料(CADモデルの1平方フィートあたり$0.18)
Canvasは他の多くのLiDARアプリと同様に動作し、現代のiPhoneユーザーは数分で空間をスキャンできますが、このアプリは他のどのアプリよりも建築家やインテリアデザイナー向けに販売されています。Canvasには、CADの編集ツールではなく、スキャンをフロアプランやレポート、CADまたはBIMファイルに変換するための機能が満載で、スキャン結果を最適化するためのビデオのチュートリアルも含まれています。
この部屋測定用アプリは、 AutoCADやRevit、SketchUpなどのプラットフォームに建設の実際の状況を直接エクスポートする能力も備えており、予算の制約のある建設業者にとって最適です。
これは非常に収益性の高い業界のニーズに対応するソフトウェアであるため、やはりこれらの正確な部屋のスキャンは無料でエクスポートすることはできません。ひとつの部屋をCADモデルに変換するには、1回につき最低$20はかかります。一見、高額に聞こえますが、建設プロジェクトに測量がいかに重要であるかを考えると、実はお買い得かもしれません。
キーポイント
Canvasなどのアプリは、3Dモデリングだけでなく、スマートフォンでの3Dスキャンは測定にも使用できることを示しています。
Scaniverse
- 最新のiPhoneすべてに対応
- エクスポート制限のない無料版
- AR機能
- 編集機能が比較的少ない
- FBX、OBJ、GLB、USDZ、STL
- 無料
ScaniverseはLiDAR搭載モデルだけでなく、最近のiPhoneとiPad Proすべてをサポートします。その大部分はフォトグラメトリに依存しており、可能な場合にのみLiDARを使用して精度を向上させています。
一度キャプチャすると、スキャンの露出、コントラスト、鮮明度は写真と同じくらい簡単に編集ができ、結果として得られる3Dモデルは任意のWebブラウザを介してARで表示することができます。これにより、キャプチャしたオブジェクトを実際のサイズで表示したり、検査ができるようになります。また、Scaniverseから最も人気のあるモデリングプラットフォームやゲームエンジンにエクスポートすることも簡単です。
重要なポイントは、競合他社の多くとは異なり、Scaniverseはエクスポートに対して料金を請求しないという点です。つまり、他の製品に見られるような高度な編集ツールがいくつか足りなくても、この製品はこのリストの中で最も価値の高いオファーを提供しているということです。
3D Scanner App
- 3MFおよびiMessage形式でエクスポートが可
- AR統合
- 複数の反復
- カスタマイズオプションは実は有料
- OBJ、STL、USDZ
- 無料(ベーシック版)、プロ版は近日リリース予定
3D Scanner Appは競合他社の多くと同じポイント・アンド・シュート型のLiDAR 機能と同様の編集ツールを備えていますが、独自の機能もいくつか備えています。たとえば、iMessageや3MF経由で3Dモデルをエクスポートできます。後者は、オープンソースの3Dプリント向けコミュニティでSTLの代替用ファイルタイプとして人気があります。また、ユーザーは別のARアプリを使用しなくても、モデルを仮想的に3Dで表示したり、検査することもできます。
3D Scanner Appのベーシック版は無料ですが、有料の商用版と、小売業の視覚化アプリケーションとしての可能性を秘めたプロ版も現在開発中です。ただし、これらはビジネス向けに作られているため、一般ユーザーにとってそれほど価値があるとは限りません。
キーポイント
3D Scanner Appはエクスポートにおいて幅広いファイルの互換性を備えているため、iPhoneユーザーはiMessageで3D モデルを共有することもできます。
Metascan
- LiDARとフォトグラメトリに対応
- 仮想現実のアプリケーション
- スキャンを製品ビデオとしてエクスポート
- 最も一般的なファイル形式にアクセスするにはプロ版が必要
- OBJ、FBX、GLTF、USDZ、STL、DAE、LAZ、PLY、XYZ
- 無料。ただしMetaScan Proは$49.99
Metascanでは、LiDARを使用してモデルをリアルタイムで迅速にスキャンすることも、フォトグラメトリを使用することも可能なので、ユーザーは選択肢が与えられます。また、Meta Questのヘッドセットを使用して、ARやVRでモデルを表示することもできます。 このアプリの測定ツールを使用すると、空間のサイズの測定を行ったり、製品のスキャンをビデオとして共有することもできます。
ただし、より高度なツールにアクセスしたり、最も詳細なLiDARの再構築を実現するには、ユーザーはMetaScan Proにアップグレードする必要があります。これにより、最も一般的なファイル形式でのエクスポートが可能になり、毎月フォトグラメトリのインポートを150回まで行えます。
Artecのリモート向けで長距離用のLiDAR
スタンドアロンの3Dスキャンアプリの他に、Artec Remote Appのようなモバイルアプリケーションもあります。 ユーザーがリモート環境でLiDARスキャンを行えるようにするためにリリースされた、この画期的なアプリによって、ユーザーはサブミリメートルレベルの精度を達成しながらLiDARスキャンを行うことができます。
世界的に有名な3Dハードウェア開発および製造業者であるArtec 3Dによって開発されたArtec Remote Appは、比類のない柔軟性を提供し、PCに接続する必要性をなくします。この革新は、特に Artec Ray IIを用いる際に便利です。このスキャナは、最大 130メートルの範囲で精密スキャンを行える機能で有名な、長距離用のLiDARスキャナです。
キーポイント
Artec Remote Appを使用すると、PCへのテザリングが不要になり、ユーザーはスマートフォンでリモートスキャンができるようになります。
iOSとAndroidの両方のデバイスで利用できるこのアプリは、ユーザーがWi-Fi経由でスキャンを制御できるようにすることで、リモートデータのキャプチャを簡素化します。このアプリのワイヤレス機能とArtec Ray IIのパワーを組み合わせることで、ノイズを最小限に抑えながら高品質の3D データを取得でき、その結果で後処理の必要性が減るため、3Dスキャンが高速化します。
Artec Remoteアプリの画期的な機能のもう1つは、建物や飛行機、産業機器などの巨大なオブジェクトをデジタル化できる能力です。 Artec 3DのCEOであるアート・ユーキン氏がローンチの際に言及したように、このアプリは「他の方法では到達できないような、アクセスが困難な場所の環境や物体をデジタルで簡単にキャプチャすることを容易にします」 彼の言葉通り、このアプリは新しい3Dスキャニングの可能性を開拓し続けています。
主な特徴
- どこからでもスキャンが可能
- 基本および高度なスキャンモード
- リアルタイムで行うスキャンのモニタリング
- スキャン感度と解像度の調整
- 高速SDカードへのエクスポート
- 継続的なカスタマーサポート
互換性
- iOS
- Android
- Artec Ray & Ray II
最良の結果を得たい場合はArtec StudioなどのPC用の3Dスキャンソフトウェアへの投資をしてみる価値はあるかもしれません。「アプリ」というよりも、むしろフルデータキャプチャや処理を行える「スイート」であるこのプログラムの高度な機能により、プロのユースケースに対処できます。
結論
アクセシビリティに関して言及すると、多くの3Dスキャンアプリは、簡素化されたUIや互換性、速度、そして低い初期コストを特徴としており、ハンドヘルド型のデータキャプチャを新しいユーザーに提供しています。
3Dスキャン以外のアプリと比較すると、上記の各アプリにはアプリ内購入がなく、より高度な機能も徐々に導入され始めています。解像度とテクスチャのキャプチャはスマートフォンで行うスキャンの強みであるため、4K解像度が3Dスキャンアプリの主流になりつつあるのは当然のことです。ARやVR機能についても同様のことが言えます。
しかし、より要求の厳しいアプリケーションの場合、包括的なリアルタイムでのフィードバック機能や、編集ツールセット、そして頻繁なアップデートを備えたArtec 3D製品によるスキャンを活用することで、はるかに優れたジオメトリキャプチャの結果が得られます。このように、スマートフォンでの3Dスキャンは間違いなくユーザーにスピードと柔軟性のメリットをもたらしますが、精度を犠牲にすることなくそのメリットを最大限に活用できるのは、Artecソリューションのみと言えます。
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3Dスキャンは今やこれまで以上に広く利用されるようになっており、生産性を向上させて不要なコストを排除し、新しいエキサイティングな製品やサービスを創造するために、世界中の企業がこの汎用性の高い技術を採用するようになりました。
3Dプリントにおいて、ソフトウェアはハードウェアと同じくらい重要です。ここでは、3Dプリントに最適な3Dスキャナと、その開始方法について説明いたします。