3Dプリントを成功させるための、正しいスキャナ選びとは
3Dプリントにおいて、ソフトウェアはハードウェアと同じくらい重要です。ここでは、3Dプリントに最適な3Dスキャナと、その開始方法について説明いたします。
アディティブマニュファクチャリングに3Dスキャンを使用する理由
もし80年代の初めに、「30年後には3Dプリントができるようになっている」と言ったとしても、おそらく誰も信じてはくれなかったでしょう。しかし、2019年には3Dプリントがこれまで以上に一般的になっており、個人でも大企業でも、さまざまなワークフローで実際に利用されています。革新的な3Dプリント技術は、製造、医療、建築、その他多くの産業で使用されており、工業エレメント、靴、ボディパーツ、自動車、さらには家(!)までも制作することができる特別な機会をユーザーに提供しています。これらのオブジェクトは、デジタル3DモデルとABSプラスチック、PLA、ポリアミド(ナイロン)、ガラス充填ポリアミド、立体造形材料(エポキシ樹脂)、銀、チタン、スチール、ワックス、フォトポリマー、ポリカーボネートなどのハイグレードなマテリアルを組み合わせて制作されています。また、3Dモデルの品質が良ければ良いほど、より多くのことが可能になります。しかし、優れた3Dモデルを実際に手に入れるにはどうすれば良いでしょうか。3Dスキャンがまさに活躍する場面についてご説明いたしましょう。
3Dプリント用3Dスキャナの種類について
3Dスキャンを使用すれば、様々な設計プログラムを使ってオブジェクトをゼロから描画する必要なしに、高品質のデジタルレプリカを作成することができます。これは時間もコストも労力も節約になり、3Dプリント用の3D モデルを作成するプロセス全体が高速で簡単、楽しいものなります。それゆえ、リバースエンジニアリング、ラピッドプロトタイピング、またはその他の用途でオブジェクトを3Dプリントする場合でも、3Dスキャナを使用してデータをキャプチャするのが最良の方法であることは、間違いありません。
3Dスキャンの利点:
- 高速データキャプチャ。一部のオブジェクトは1分以下でスキャン可能。
- 高いコスト効率。損失の大きいミスを避け、作業にかかる時間を節約。
- 使いやすい。全くの初心者でも、ほとんどの3Dスキャナを使用することができます。
- リアルなテクスチャに鮮やかな色彩、キメの細かい3Dモデル。
- ポータブル。場所を問わずに、外出先でも高品質の3D スキャンを作成。
アディティブマニュファクチャリングでの3Dスキャン作業
適切な3Dソリューションを選択すれば、3Dプロジェクトの作成は思いのまま。私たちがお客様のニーズに最も適したソリューションを選ぶお手伝いをいたします。貴重なリソースを無駄にし、思い描いたものが3Dプリントできないような不正確な3Dデータはお望みではないでしょう。
3Dスキャンが3Dプリントにどのように利用されるのかの一例、Artec Space Spiderを使用したV&A博物館のガラスフラスコの正確な3Dプリントレプリカを作成している様子です。
3Dスキャナの最も基本的なモデルは約200ドルから、より高度なスキャナは10万ドル以上の価格になります。手頃なモデルは買いやすいですが、スキャンの信頼性にも品質にも両方に欠けています。一方、ハイエンドスキャナはコストがかかり、使いにくく、セットアップに追加のスペースが必要になる可能性があります。
もちろん、適切な3Dデバイスを選択する際に考慮する必要があるのは、価格だけではありません。必要な3Dスキャンによっても異なります。たとえば、ミクロ単位まで重要となる、宝飾品、歯科インプラントなどの小さなアイテムをキャプチャする必要がある場合は、 デスクトップ型のArtec Micro 3DスキャナやポータブルなArtec Space Spider などの高精度3Dソリューションが最適です。極小さなアイテムや複雑な形状を詳細に3Dスキャンするよう特別に設計されたデバイスを選択すれば、非常に正確にプリントが可能な3Dモデルが提供されます。
家具、自動車、機械部品などの中型のオブジェクトを、品質保証やリバースエンジニアリングなどの用途で3Dスキャンする必要がある場合は、革新的なハンディ型3Dスキャナを検討してください。 テザーレスなArtec Leoなら、タッチスクリーンとバッテリー内蔵です。ポータブル3Dスキャナを使用してのデータキャプチャなら、プロジェクトがどこで行われようとも携帯することができ、近くに電源がなくても、何時間も連続スキャンが可能であるため、利便性が非常に高いです。
ただし、一部のハンディ型3Dデバイスでは、建物、飛行機、トラック、風力タービンなどの大きなオブジェクトをスキャンするとなると非常に時間がかかり、大変です。プロフェッショナルなLIDAR(光検出およびレンジング)ソリューションを使用してそれらをキャプチャしたほうが、ワークフローははるかに効率的になります。Artec Rayのような高精度な長距離3Dスキャナは、特に大きな物体の非常に詳細なスキャンが可能なので、検査、建設、測量のための大量のデータがキャプチャできるよう設計されています。
スキャナ選びにおいてもうひとつ留意する必要があるのは、スキャナが色をどれだけうまくキャプチャできるかという点です。カラーで3Dプリントを行う必要がある場合、3D スキャナの3Dカラーキャプチャの品質は、スキャンするオブジェクトの正確な形状と詳細を再現する機能と同様に重要な要素です。高品質のカラーキャプチャなら、編集時間を大幅に節約し、必要な色の調整を行うための3Dモデリングソフトウェアを追加で購入する必要がなくなります。Artecの3Dスキャナシリーズは、オブジェクトのテクスチャと形状の両方を正確にキャプチャ。カラープリンタに直接送信できる3Dモデルを生成します。
しかしもちろん、ソフトウェアはハードウェア同様に大切です。パワフルな3Dデータ処理ソフトウェアには、3Dモデルの作成をより簡単かつ迅速に行える多くのツールとアルゴリズムがあります。たとえばArtec Studio 14 は PBR ベースのグレア除去機能を備えており、3Dモデルからグレアを自動的に取り除くことができるため、3Dモデリングソフトウェアを追加して色補正に時間を費やすこと無しで、直接プリンタに送信できます。3Dモデリングとカラー3Dプリントに本当に便利な機能です!
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インターネットで入手可能な、人気3Dスキャナの一覧を確認したところ、そのほとんどはスキャン対象のオブジェクトの大事な要素に関する情報が含まれていないことに私達は気がつきました。オブジェクトのサイズや、スキャナを使用するアプリケーションなどの重要なカテゴリは対象になっていないのです。このレビューは、そんな欠陥情報を盛り込み、あなたのプロジェクトに最適な3Dソリューションを見つけ出す手助けをすることを目的としています。
個別製作の義肢装具からピッタリと合う衣服、3D印刷されたフィギュアやリアルなゲームのアバターに至るまで、3Dボディスキャンは急速に産業界内全般で支持を得ています。本稿では人体をキャプチャする際の主な課題、異なるスキャナの種類、そして本テクノロジーが医療、スポーツ、衣類、CGIなどの分野で革新を後押ししている様子について探っていきます。
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