3Dボディスキャン大全
個別製作の義肢装具からピッタリと合う衣服、3D印刷されたフィギュアやリアルなゲームのアバターに至るまで、3Dボディスキャンは急速に産業界内全般で支持を得ています。本稿では人体をキャプチャする際の主な課題、異なるスキャナの種類、そして本テクノロジーが医療、スポーツ、衣類、CGIなどの分野で革新を後押ししている様子について探っていきます。
はじめに
一九八〇年代後半に開発された3Dボディスキャナは当初、既製品の衣服のフィット感を向上させたい、というアパレル産業で高まっていた要望への対応策として導入されました。今日では、スキャナはスポーツから医療までの分野で人体の進化の量的、質的な情報を得るための迅速で正確な方法として、幅広く利用されています。
それでは、異なる3Dボディスキャナの機能方法、及びその利用用途について更に詳しく見ていきましょう。
3Dボディスキャナの機能方法
3Dボディスキャナは、その名が示す通り人体全身や腕、脚、耳や頭などの個々の部位をデジタル的にキャプチャできるスキャナであり、人体の何千もの写真を撮影し、そのすべてを組み合わせて3Dモデルの構築に利用するポイントクラウドを作成することによってこれを実現します。
3Dボディスキャナには構造化光テクノロジー、レーザーライン三角測量などを搭載したものがあります。 本物のようなアバターの製作が可能な、スマートフォンを3Dスキャンとして使用できるモバイルアプリもあります。その中には、写真を組み合わせて3Dモデルを創り上げる作業を伴うフォトグラメトリに依存しているものもありますが、この工程については後述します。
キーポイント
現在では顔や身体の3Dスキャンには多くの方法がありますが、最も優れた成果を挙げることができるのはプロフェッショナル向けハンドヘルド式3Dスキャナです。
3Dスキャニングの場合、ご入手いただけるのは3Dブース、もしくはミラーとも呼ばれている全身用スキャナか、身体部分のスキャン用のハンドヘルド式機器です。身体キャプチャ用ハードウェアに加え、3D処理用ソフトウェアも生データすべてを分析し、寸法の詳細を抽出するために必須となります。
以上を考慮した上で、今日の3Dボディスキャナは以下の三種類に分類されます。
- ボディスキャンモバイルアプリ
- ハンドヘルド式3Dボディスキャナ
- 3Dスキャンブース
ボディスキャンモバイルアプリ
モバイルアプリはスマートフォンのカメラやスマートフォン、及びタブレットの一部の機種に最近導入された3Dセンサーを活用し、数枚の写真から身体の寸法データを取得します。このようなアプリは通常、ハイエンドのボディスキャナを利用できない末端消費者の方々に的を絞っています。
ハンドヘルド式3Dボディスキャナ
このタイプの身体用3Dスキャナは長い間市場に出回っており、3Dブースとは違い、 身体の一部分や肢体を個々に詳細な形でキャプチャすることもできます。このような機器の方が遥かに順応性や携帯性が高く、スキャンを行うためにスキャン対象者の方の周りで持ち運びすることも可能です。その上、取得できるデータもスキャニングブースによるものに比べ遥かに正確です。
スキャン完了後、出力された3Dモデルは通常、色彩を備えたものもテクスチャの無いものも、更なる処理のために専用の数種の3Dソフトウェアへエクスポートされ、特別注文の義肢装具、あるいは貴金属やガラスなどのオーダーメイドのアクセサリーなどの製作に利用されます。
キーポイント
スマートフォンは様々な機能を楽しむには優れていますが、プロフェッショナルのユーザーの方には、詳細なデータキャプチャのために専用のハンドヘルド機器が必要となるでしょう。
3Dスキャンブース
3Dボディスキャンブースは、一般的にはあらゆる角度から身体をキャプチャするためのスキャナやセンサー、DSLRカメラなど(もしくは以上三種の組み合わせ)が配備された定置型のキャビン、あるいはボックス型設備です。対象となる人(もしくは複数の人々)が特定のポーズを取りながらブース中央に立ち、その間、スキャニング技術員が裏ですべての必要な準備を整え、システムの設定を実行します。
ブースにインストールされているハードウェア、及びソフトウェアによっては、全工程が数秒で完了する場合もあります。しかし、キャプチャ用ブース自体の大きさにより異なる場所への移動ができないため、その配備は難しいものとなります。
ボディスキャン:当社隋一のコツ
ビジネス、病院、接骨院、衣料品店、あるいはVFXスタジオなど、いずれの設定に3Dスキャニングの導入をお考えの場合でも、人体のスキャンの際にご考慮いただくべき課題がいくつかございます。ここでは、その課題を克服する当社のコツをご紹介いたします。
1. 顔、及び身体の動き
スキャン対象の方々が、皆様が機器を持って周りを移動している間にかすかに動いたり、瞬きをしたりするのは自然なことです。思わずそのように動いてしまうことも、多く生じます。このことを回避するためには、対象となる方の姿勢をあらかじめ決めておきましょう。
人物のスキャンに要する時間はわずか数分ですが、それでも、その姿勢が動かずに保てるほど苦痛ではないものとする必要があります。それでも動いてしまった場合は、Artec Studioのようなソフトウェアソリューションにより、キャプチャ中に思わず動いてしまった人物のスキャンデータを修正することができます。
また、ご利用のスキャナが十分高速であるかをお確かめになることも重要です。Artec社のハンドヘルド式スキャナは非常に高いFPS(毎秒フレーム)で 幅広い領域をキャプチャでき、人物の身体を他の機器よりも遥かに高速でスキャンすることができます。
キーポイント
顔部のスキャニングでは、速度が最も大切となります。好ましくない顔の動きが生じる可能性を最小限に抑えるため、キャプチャは素早く行いましょう。
顔面のスキャンは極めて速く、通常は五秒から七秒程度で完了しますが、これは人物が瞬きしないでいるには充分な長さです。スキャン対象の方にキャプチャ中、ご自身の前方の(電灯の光の直視を避けるため、目線のやや上部にある)一点を選んで見ていただくことも、瞬きを回避する方法となります。椅子に座っていただいている間に(皆様より身長が高いこともありますので)、その頭頂部をキャプチャすることも最善策です。
あくびをしている人や単に表情を変えようとしている人からも、課題を生じる場合があります。そのため、当社では頭部と身体を二回の異なるスキャニング工程でキャプチャしていただくことをお勧めしています。
2. キャプチャの難しい身体部分(及び毛髪)
指や腋、脚、頭髪や耳などの扱いにくく、厚みが無く、目の届きにくい身体部分も一般的な課題に数えられます。ここに、我々Artec社が何千人にも亘るスキャンを通して会得した、便利なコツをいくつかご紹介いたします。
手のスキャン
数分間もの間、手を動かさずにいることが容易ではないことは、当社も承知しています。お坊さんの忍耐強さや、ヨガの先生の意志の強さを誰もがお持ちであるとは考えておりません。あらゆる動きを回避するためには、スキャン対象の人物に手を身体の近くに止めておくか、密着させておくようお願いすることをお勧めしています。個別の事例で、指や手の高度に詳細な形でのキャプチャが必要となった場合、最善の成果を挙げるには、まずスキャンを行った上で、残りの身体部分をキャプチャすることをお勧めします。特に上半身の正確な寸法をキャプチャする際やアニメーションのために3Dモデルを作成する際には、人物をT字のポーズやA字のポーズでスキャンすることが役立つ場合もあります。
キーポイント
スキャニングの対象となる方に苦痛を与えない状態を維持することが、大事な点となります。腰に手を当てたり、オブジェクトを持ったり、座ったりしていただくことなどもすべて、お役に立ちます。
手を腰に当てる姿勢の場合には、肘の内側のスキャンに特にご留意ください。EvaやLeoのようなArtec社製スキャナでは、正面から背面まで極端な角度に機器を構え、できる限りのデータを取得することが推奨されます。そういった領域を十分にスキャンしないと、見栄えの悪く、暗いテクスチャの取得に繋がります。
脚のスキャン
脚は一般に他の身体部分より動くことが少ないためスキャンしやすい部位ですが、それでも考慮すべき点が数点あります。安定したトラッキングのために、スキャン中の人物には色彩のあるカーペットや敷物などの若干テクスチャのある床面の上に、スキャニング範囲内に両脚が収まるように立っていただくようにしましょう。
同様にお勧めするのは、スキャンを行う場所を変更するごとに、機器をこのテクスチャのある床面や人物の脚に向けることです。最も重要なことは、双方の脚の内側をスキャンすることを忘れないようにすることです。このことをより簡単に行うには、スキャン開始前に片方の足を少し前に出しておくよう、対象となる方にお願いしておく手もあります。このことで、完成したメッシュに脚が『組み合わせ』られてしまうようなことも起こりません。
毛髪のスキャン
毛髪も一般に奥行きが無いため、ボディスキャナにとってキャプチャの難しいサーフェスであり、まとまらない、均一にならないなどの問題が生じます。
毛髪のスキャンの際に、頭に入れておいていただきたい原則がいくつかあります。Artec社ではスキャニング工程の前に毛髪をブラシで整え、平らにしておくことをお勧めしています。このことにより、お持ちのスキャナのパターンが一層正確にサーフェスに投影され、より優れたスキャンデータの取得に繋がります。毛髪の形状がスキャンしづらい場合は、櫛を使用したり、水で湿らせることもお試しいただけます。
キーポイント
毛髪にはキャプチャが比較的しづらいタイプのものもありますが、より簡単にスキャンするために採用できる、ちょっとしたテクニックがあります。
安定したトラッキングには、人物の肩が常にスキャナのキャプチャ範囲に入るようにしておくことをお勧めします。長髪の方のスキャンの際には、髪を後方へ持っていき一つに束ねることも、バラバラになりにくくなるため便利です。
真っ直ぐな髪は多くの場合、問題なくスキャンすることが可能です。ウェーブのかかった髪や巻き髪、もしくはフサフサした髪は少し厄介になりますが、それでも若干の調整でキャプチャ可能となります。ボディスキャンは身体の動きにより生じる位置合わせの問題を回避するために素早く完了する必要がありますが、ゆっくりした弧状の動きであれば、取得データの品質の改善に役立ちます。
最後に、複雑なヘアカットのキャプチャの際は、スキャナの感度を上げることで細かなサーフェスを検知させ、キャプチャしやすくすることをお勧めします。
3. 光沢のある、暗い、もしくは透明なサーフェス
透明のサーフェスや光沢のあるもの、もしくは暗い特徴を持つサーフェスはキャプチャが難しいとされています。光沢のあるサーフェスはスキャナの光のパターンを反射し、片や暗いサーフェスは光を吸収するため、機器がオブジェクト上にパターンを生成することができなくなります。透明性のあるものも、スキャナの放射する光が貫通するため、同様のことが言えます。
キーポイント
スキャニング開始前に、対象の方にアクセサリーをすべて取り外していただくようお伝えください。このような物品は、後ほどモデルに追加することがいつでも可能です。
より安定した、均一な出来栄えを得るには、革製の衣服や貴金属などの半透明なもの、黒色のものや光沢のあるものを身に付けておくことはお勧めできません。このような物が外せない場合は、マット系スプレーやタルク粉末を使用して、光る部分を覆うことをお試しいただくこともできます。
スキャナの中には、取得ができていないデータがあるかどうかをチェックできるよう、対象の方に数秒間、ポーズを変えないようお願いするのが最善であるものもあります。
身体の広範囲の部分のスキャンができていない場合は、後で対象の方に同じポーズをお願いするよりも、すぐにスキャンし直す方が得策です。というのは、全く同じポーズの再現は不可能であるからです。
Artec Leoでのスキャニングの場合では、スキャンを進める中でデータをリアルタイムにタッチスクリーンパネルで確認できるため、以上のようなことをご考慮いただく必要はありません。身体のスキャンの更なる詳細については、当社のビデオチュートリアルをご覧ください。
Artec社製ベスト3Dボディスキャナ
モデルの3Dプリンティング、身体測定、 もしくは本物のようなCGIの製作のために人物をスキャンする際には、Artec 3D社は以下のような優れたプロフェッショナル級のソリューションを数種、取り揃えております。
Artec Eva
Artec Evaは数々の生産業の分野でその性能を発揮している、ハンドヘルド式構造化光3Dスキャナです。人に無害な構造化光テクノロジーを基に開発されたEvaは医療機器の個別製作やCGIの用途向けに十分な精度、及び解像度で身体部分を数秒の内に、全身は数分の間にキャプチャします。
キーポイント
お手頃な価格で、正確、かつ極めて適用性の高いArtec Evaは多くの産業分野で利用されています。医療分野では、患者の方のボディスキャンに利用されています。
Artec Eva Lite
Evaの簡素化バージョンとして、Artec Eva Liteはテクスチャのキャプチャは行わないものの、同様の精度を持つ仕様となっています。 このため、取得するデータ量もかなり低減され、その結果として電力も大量に消費せず、より安価なPCと組み合わせることも可能となります。これは研究所や診療所、もしくは予算の限られたスタジオなどにピッタリの特長です。
Artec Space Spider
高度に正確な上、〇.一ミリメートルの解像度で極めて小さいディテールをキャプチャできるSpace Spiderは 医療、歯科、そして考古学の分野で大きな成功を収めています。施術計画から人工歯根の製作に至るまで、この機器は精度を求められる患者の治療に申し分が無いことを一貫して実証しています。
ある診療所では、口内とSpace Spiderによるスキャンデータの併用により、患者の方に歯科治療の結果を前もってお見せし、満面の笑みをもたらすことができたようです。
Space Spiderは考古学分野でも活躍しており、その人間工学に基づいたハンドヘルド形式により、今では存在しない人物の顔の極めて正確な再現を実現しています。ある興味深いDNAプロジェクトでは、研究者の方々がイギリスの最古の人物の顔を明らかにしました。この模様はそれ以来、国内中のテレビで放映されています。
Artec Leo
Artec Leoは、業界初のワイヤレス型AI駆動型のスキャナです。他のハンドヘルド式スキャナとは異なり、Leoはタッチスクリーンディスプレイ、内蔵バッテリー、パワフルなプロセッサー、及びWifi機能を備えています。このすべてにより、3Dボディスキャンはスマートフォンでビデオを撮影するくらい簡単な上、完璧なものとなります。
取得し損ねたデータの箇所を特定するためや、キャプチャ中の方に更に近づいたり離れたりする必要がある場合には、内蔵スクリーン上でデータの質を常にプレビューすることができます。全てが実装されていることでコンピューターに拘束されることもないため、本スキャナは他の販売中の製品よりも更に高い柔軟性を備え、より迅速に、かつ簡単にご利用いただけます。
Leoは既に有名なマルチプレイヤーFPSミリタリーゲーム向けの極めてリアルなハイポリ3Dモデル作成や、サイクリスト用に個別製作されたピッタリと合う空気力学スキンスーツ、並びに個別製作の義肢装具などの設計に利用されています。
キーポイント
世界で唯一のワイヤレス式AI駆動型3DスキャナであるArtec Leoには、迅速で円滑なボディスキャンのために充分な機能が、独自の形で装備されています。
Shapify Booth
Shapify Boothは四つの広範囲用高解像度3Dスキャナ、ライティングシステム、そして全自動の後処理ソフトウェアの装備された、全自動の3Dフルボディスキャン用キャビンです。 壁の両面に設置されているスキャナは、ブースの中央に立っている一人(もしくは何人かの)人の周りに完全な円を描きながら、数秒の内にあらゆる角度からのキャプチャを行います。
Artec 3D社の現在のスキャニングソリューションの更なる詳細については、こちらまでご連絡ください。
3Dボディスキャナの用途
3Dボディスキャナを用いて収集されたデータは、3Dプリントされたフィギュアの製作から患者の方の経過の監視に至るまで、様々な用途でご利用いただけます。 このような利用例は設計や電子商取引、医療などの分野で新たな採用の機会を切り開きながら、更なる進化を続けています。
アバター、及び3Dプリント済フィギュア
個別製作のフィギュアやアバター(もしくは3Dセルフィ―とも呼ばれるもの)の作成のために人物を3Dスキャンすることは、楽しい作業となります。ご自身の3Dスキャンデータの取得も簡単かつ迅速で、その速さはスマートフォンで写真を撮る場合と変わらないほど高速です。完成モデルはオンライン上のプロフィールの自分流のアレンジや、Artec Evaを利用したCoKreeAte製作のミニチュアのようなデスクトップ上のちょっとした素敵なマスコットの作成にご利用になれます。
ファッション(仮想的試着)
人々の姿や寸法はそれぞれ異なり、大手のファッションブランドの最大の努力を以ってしても、全ての人々を標準的なサイズの中に合わせることは困難となります。
現在では顧客の方の多くがオンラインショッピングのご利用もされている中、身体に正確に合った製品の購入はこれまでになく難しくなっています。このことをより容易とするため、多くの衣料品店が各自のプラットフォームに 3Dスキャニング、並びに仮想現実(VR)を導入し始めており、3Dアバターをアップロードするだけで、仮想的試着室にての商品の試着が可能となっています。
3Dスキャニングを利用して人体測定に関する調査を行っている国もあり、将来的に計測工程の改善に利用できるデータの収集を行っています。
キーポイント
ハンドヘルド式3Dボディスキャンはファッションアイテムを身体に合わせるための優れた方法を、それも試着も不要な形で提供しているのです。
電子商取引
ファッション業界での用途に並び、プロフェッショナル向け3Dスキャニングは電子商取引においても更に幅広い用途で利用されています。衣類から家具に至るまで、現在では多くの企業がオンラインでの製品の販売促進で3Dスキャニングに頼っています。
Space Spiderによる3Dスキャニングを利用して実用的な靴製品を開発・販売している運動靴製造企業である、Asicsを例に挙げてみましょう。品質の確かな運動用製品の製造と並行して、同企業は本テクノロジーを利用して革新的な販売促進のキャンペーンのためにビデオやアニメ動画の作品を製作しています。厳密に言えば、これは直接的な『ボディスキャン』ではありません。しかし、身に付けるものとして分類される製品の販売促進手段としての3Dスキャニングの期待できる領域として、電子商取引は浮上してきています。
医療
医療も、3Dスキャニングが身体測定の在り方を変えようとしている分野の一つです。医師の方々は従来、身体の寸法や形状を手作業で計測し、そのデータを利用して患者の方の健康を診断し、治療を施していました。
3Dボディスキャン技術の到来のお陰で、医師や臨床医の方々は、今では患者の方の正確な寸法をほんの二、三秒で得ることができます。その上で、この外観に関するデ-タを(単独で、もしくはX線、MRI、超音波やCTスキャンのような更に侵襲的な方法によるデータとの組み合わせで)個別にカスタマイズされた義肢装具の製作に利用することも可能です。
患者の方の診断や経過観察に加え、3Dスキャニングは整形手術結果のシミュレーションや可視化などにも利用可能です。
キーポイント
患者の方の経過観察からリアルなCGIに至るまで、ハンドヘルド式3Dスキャニングは新たな幅広い用途に絶え間なく採用されています。
CGI(ゲーム、映画、特殊効果)
3Dスキャナでキャプチャされた本物のような全身のモデルも、多くの最新のビデオゲームやアクション映画、仮想現実/拡張現実での用途に広く利用されています。映画スタジオは3Dボディスキャナを利用して俳優の身体をキャプチャし、『デジタル複製(digital doubles)』 と呼ばれるものを作成して特殊効果や3Dアニメーションで利用しています。ビデオゲーム開発者は同じ理由で有名俳優をスキャンしていますが、3Dキャラクターを一から製作する代わりに、未来のキャラクターの土台作りのために特定の俳優のスキャンを行っています。
ビデオゲーム製作会社は更に一歩進み、プレーヤーが個別の3Dアバターをセルフィ―から作成し、既成のキャラクターの使用する代わりに自分自身としてプレイできるようにしている企業もあります。多くのVR、及びARでの採用事例により、テレビ電話会議やビデオゲームの際に利用できる、カスタマイズされた3Dアバターをユーザーがアップロードすることも可能となっています。
これで皆様も、ボディスキャンのすべてがお分かりですね!
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構造化光式3Dスキャナを使用する際に、すべての専門家が知っておくべきルールと要素がいくつかあります。この記事では、スキャンを開始する前にまずオブジェクトと環境を準備する方法について説明いたします。それから、様々なテクニックや、可能な限りベストな3Dスキャンを取得するための秘訣についてご紹介していきます。
インターネットで入手可能な、人気3Dスキャナの一覧を確認したところ、そのほとんどはスキャン対象のオブジェクトの大事な要素に関する情報が含まれていないことに私達は気がつきました。オブジェクトのサイズや、スキャナを使用するアプリケーションなどの重要なカテゴリは対象になっていないのです。このレビューは、そんな欠陥情報を盛り込み、あなたのプロジェクトに最適な3Dソリューションを見つけ出す手助けをすることを目的としています。
3Dプリントにおいて、ソフトウェアはハードウェアと同じくらい重要です。ここでは、3Dプリントに最適な3Dスキャナと、その開始方法について説明いたします。