良い収穫を得るために:Artec Leoがフランスでの農作物収穫作業の改善に画期的手段を提供
課題:フランスの農業用機器製造企業に、農機具のパーツの個別製作や再製作のための素早く正確な3Dデータキャプチャを行う必要が生じた。
ソリューション:Artec Leo及びArtec Studio
結果:企業は、主要な洗浄モジュールや改善された播種システムなどのパーツを機器改良のために適合させたり、再製作したりする目的で、高精度な3Dスキャンを行っている。
なぜ、Artecなのか:Artec 3D社は、パーツの個別製作においては唯一無二の3Dソリューション提供企業である。同社は正確さ、速さ、使いやすさへ焦点を当てているため、農業用機械のパーツの開発、再設計、適用も円滑に行うことが可能である。
生き延びるための手段から、世界中での主要な経済活動に至るまでの目的で行われてきた農業は、歴史上において変容と発展を続け、時間と共に驚くほどの進歩を遂げてきた。テクノロジーの迅速な発展の支援を受けながら、現在の農業の作業工程はより速く、より効率良く、より洗練された形で機能している。しかし、未だ解決されていない疑問点も存在する。それは、以上のような発展は、グローバルな食糧システムにおける課題や持続可能性における問題点に適切に対処できているのか、という点だ。
画期的なフランスの企業であるAgri Techni Concept社なら、この点に上手く答えることができるはずである。
革新的技術を文字通り、『フィールド』(分野、農地の両方の意)に導入する(画像は、Agri Techni Conceptのご厚意により掲載)
地域の農業経営者のニーズに対処する
我々が日々食べている食物は、農業経営者、食糧生産者、販売者、そして技術提供者の複雑に入り組んだ、グローバルな体系を通して供給されている。その中で、技術提供に関する業務のもたらす影響は、農作業の方法をより洗練し、システム全体をより持続可能とすることに対する決定要素に繋がることが多い。Agri Techni Concept社は、フランス南西部の小さな地域であるSoreを拠点とする企業であるが、地域の農作業やその一連の方法をより現代的に、そして、より地球に優しいものにすることに貢献してきた。企業は農業や林業に特化した機材を生産するだけでなく、フランス南西部地域全般で根菜の収穫のための農業機械の再生も行っている。
顧客の期待を上回ることを望む製造業者であるAgri Techni Concept社は、より機能的で効率が良く、長期間利用できる機器の製作に役立つ、新しいテクノロジーを常に探している。その活動の中で、企業は高度で総合的な3Dソリューションを供給する、フランスの有数の会社であるCADvision社へと目を向けた。そのCADや積層造形における独自の専門性により、CADvisionは多くの企業の確実な戦略投資の支援を行っている、長期にわたるArtec 3D社のパートナー企業である。
3Dスキャニングのあらゆる用途を考える場合、農業は真っ先に頭に浮かぶような産業ではないようだが、Agri Techni Concept社には同社が選んだスキャナであるArtec Leoが常備されており、スキャナの利用が当該分野にもたらす利点の程度を物語っている。
Artec Leoによる農業用機械の3Dスキャン(画像は、Agri Techni Concept社のご厚意により掲載)
収穫作業を最適化する比類のない3D機器
Agri Techni Concept社を創立したベンジャミン・ルルー(Benjamin Leroux)は、革新的技術を好んで導入しており、ある特別のプロジェクトのために、特別なソリューションを探していた。企業は、そのままでは老朽化してしまう恐れのある農業機械の改良および修復を行う課題を受けて立っていた。農業経営者が充分に試行を重ねた機器を使用し、更に個別製作のパーツを取り付けることにより、収穫作業の質を向上させることができるよう支援するため、ルルーは世界初で最も定評のある、ワイヤレスの3DスキャナであるArtec Leoを採用した。ルルーにとって、この決断の決め手となった三つの主な基準は、Leoの制限のない携帯性、自律性、そして、高品質のデータ収集を可能とする強力な性能であった。
この他に類を見ない、ワイヤーの拘束の無い機器を使用すれば、3Dスキャニング作業も全く楽に行うことができるようになる。実際、スキャニング過程全体は分かりやすく簡単なため、新しいNVIDIAプロセッサ、五インチの内蔵HDディスプレイ、そしてバッテリーなどによりもたらされる、その秘めた性能に圧倒されるかもしれない。Leoは工程の各段階でのデータキャプチャの正確さと品質を保証しており、この点は生産中止となってしまったパーツのドローイングの際には不可欠である。
重要となる順応性と正確さ
このプロジェクト全体の難易度を更に上げたものは、農業経営者に特有の必需品であった。例えば、Agri Techni Concept社が軽量土壌から収穫しているsand carrots(直訳では『砂ニンジン』の意)は、工場での処理を更に円滑に進めるため、収穫された畑で完全に洗浄される必要がある。この工程には特定の機器のみが適しているため、ルルーと彼の業務班は、この機器をより効率的なものとするために改良する必要があった。
「Artec 3D社のテクノロジーにより、私の業務に新たな意味が加わり、速さだけでなく、より高品質のモデルを提供するための正確さも利用できるようになった」
機械に組み入れる人参洗浄モジュールを製作するために、Agri Techni Concept社はまず顧客に会い、モジュールを導入する機械を吟味した。業務班は、できる限り多くの砂を人参から除去して洗浄するために、ラバースターシステムの形態を持つ商品をデザインした。この主要なモジュールを機械と完全な形で確実に一体化させるため、班はLeoで機械をデジタル化した。
個別製作の人参洗浄モジュール(画像は、Agri Techni Conceptのご厚意により掲載)
3Dでの農作業-より速く、より正確に、より簡単に
スキャニングの大部分は二、三分のうちに完了し、オブジェクトが通常より大きい場合はそれより長く、十分掛かることもあった。スキャンが完了すると、オブジェクトからのデータは素早い処理と調整のためにArtec Studioへと転送された。高精度な成果が得られることで好評の、この使いやすい3Dソフトウェアにより、スキャニング工程の完了、及びCADソフトウェア上での更なる特定の改良のための3Dモデルのエクスポートは円滑に行われた。「Artec Studioにデータが転送されると、スキャン中に記録されたあらゆる不完全な点をレンダリングされたものから確実に取り除くため、ファイルに対して修整を行う」と、ルルーは説明する。
「何よりもまず、このスキャナにより、CADソフトウェアでの処理に簡単に利用できる大量のデータベースを準備するために、正確な寸法を得ることができるようになった。3Dテクノロジーにより、私の業務に新たな意味が加わり、速さだけでなく、より高品質のモデルを提供するための正確さも利用できるようになった」
3Dデジタル化により、どんな機器の改良においてもパーツがぴったりと納まるようになった(画像は、Agri Techni Concept社のご厚意により掲載)
もう一つの事例として、機器を改良し、植え付けの作業時間の短縮のために役立てることを望んでいる顧客のケースもあった。Agri Techni Concept社の専門業者はその農場を訪れ、現場の機器を調査し、可能な選択肢について協議した。その後、業者たちは一計を案じ、肥料散布機を導入し、トラクターの行き来の回数を最小限とするためにリフティングシステムに鍬を備え付けることにした。
機器は、追加されるパーツが、その種類に関わらず、機器の形状に完璧に適合するよう、その詳細までスキャンされた。「農業用機器はかなり大きなものが多いため、作業の際の制約が無く、顧客である農業経営者の農地で作業の行うことができる、実用的で簡単に持ち運びできるスキャナが必要となった」と、ルルーは工程のことを話す。
Agri Techni Concept社はこれまで幅広い数の機器の改良に携わったが、そのすべてにおいて、3Dスキャニングのみが提供できるような精度及び適応性を必要とした。大規模なパーツのスキャンの際でも、手や目の届きにくい場所にある物品の正確な寸法を得る場合であっても、Artec Leoはそのような作業の難しい局面にも簡単に対処することが可能である。この農業経営者の求める機器を提供するため、ルルーはパーツを数多くの違った種類のオブジェクトの特性や寸法に適合させる必要があったが、この作業も正確な3Dデジタル化抜きでは実行不可能なものであった。
高精度のパーツの再生も可能に(画像は、Agri Techni Concept社のご厚意により掲載)
このフランスの企業によると、同様の業務でこれまで遭遇した農業機械のほとんどでは、その設計図を入手することができなかったという。必要不可欠であるにもかかわらず古くなってしまった機器の部品は、土壌を解す機器のバケットのように曲面や不規則な形状を持つものと同様に、その再生が非常に難しくなる。Artec Leoは、そこに差し伸べられた救いの手であった。今では、そのようなパーツもミリ単位の精度で計測することができ、代替となるパーツも機器にぴったりと納まるようになった。業務班は、年季の入った機器のために、修理や復旧計画などを立てることなく、素早く簡単に代替品のパーツを再製作できるようになり、農業経営者は、過剰消費や追加投資をする代わりに、自身の機材を改良する機会に恵まれるようになる。
グローバルな観点から:変貌を遂げる農業
その複雑さに関わらず、農業用機械には今や、再び甦る機会が与えられるようになった。グローバルな視点から考えると、このことは、3Dテクノロジーの使用により、農業経営者は自身の機器のカスタマイズを最適化できるだけでなく、時間や出費、労力を最終的に節約することができるようになり、その結果、より良い持続可能性を達成できるようになることを意味する。このことを理解しているAgri Techni Concept社は、現在、自身の実務の幅を広げ、農業のワークフローの効率化の方法を探っている企業へ、3Dスキャニングのサービスを直接提供していく計画を立案中である。
革新の歴史は常に展開されており、農業分野にも多くの兆しが見えている。農業施設向けの機械のパーツの取り替え、特注ツールの製作、モデルの計測などは、3Dスキャニングの提供可能な、費用効果の高いソリューションのほんの数例に過ぎない。3Dでの手法やテクノロジーは飛躍的に進化しているため、今回のフランスの農場のケースのように最も急を要する農業上の課題の中には、こういった進歩により解決されるものもあるはずである。
ストーリーの背景で活躍するスキャナ
世界最高峰のポータブル3Dスキャナをお試しください。