3Dスキャンソルーション

Artec 3D社のウクライナへの支援内容

ルクセンブルグ防衛理事会がウクライナに 戦争犯罪記録用のArtec 3D社製スキャナを寄贈

Donating Artec Leos to Ukraine

ルクセンブルグ、2022年11月14日 | ルクセンブルグ防衛理事会(The Luxembourg Directorate of Defense)は、法医学的物証をキャプチャするための先駆的な3Dソリューション一式をウクライナに送付しました。地域の防衛部隊であるウクライナの軍隊と文官当局が被害に遭った都市の修復に当たる中、犯罪の物証となり得る物品が損傷、破壊、紛失の危険に晒されています。そのため、戦争犯罪の証拠を失われる前にキャプチャし、記録に残すことが非常に重要となります。

ウクライナに既に到着した梱包物には、三十台ものハンドヘルド式スキャナArtec Leo、屋外で更に長時間のスキャニングを可能とする予備のバッテリー、高精度のキャリブレーションキット、そして、キャプチャした3Dデータの処理と分析を行うためのArtec Studioソフトウェアの五年間分のライセンスが含まれています。

ルクセンブルグの防衛大臣であるFrançois Bauschは、「ロシアのウクライナに対する侵略戦争を強く非難し、現時点で七四〇〇万ユーロ、ルクセンブルグの総防衛予算の十六パーセント以上に相当する致死性、非致死性の軍装備品をウクライナに提供するために多大な努力を行っている。しかし、我々の援助は軍装備品に限られたものではなく、ロシアによる戦争犯罪の責任者を処罰する目的で、捜査の支援も行っている。そのため、検察当局にも最高水準のルクセンブルグのテクノロジー機器である、三十台ものArtec Leo 3Dスキャナを提供している。スキャナは、そのような戦争犯罪の物的証拠の収集に大いに役立っている」と述べました。

Donating Artec Leos to Ukraine

この最先端技術による機器により、ウクライナの法医学チームはオブジェクトや場面の高度に正確な3Dモデル、及び入手したすべての物証の複製を他の捜査を行うグループや国際刑事裁判所(International Criminal Court)と共有するために製作することが可能となります。そういった3Dモデルは正確な損害評価、血痕分析、弾道報告、検視結果の記録、法廷での陪審員への仮想現実(VR)を用いた説明、3Dプリンティングされた物的証拠としての使用や、その他の用途に利用可能です。

「我々の法医学の専門家の一団は、ロシアの攻撃の証拠を記録してその事実を立証するために時間を惜しむことなく活動を続けている」と、キエフの法医学専門科学研究所の副所長であるナタリア・ネスター(Natalia Nestor)は述べています。「この歴史上における困難な時期でのルクセンブルグの方々とその政府による支援及び援助に、ウクライナの人々を代表して、我々の専門家チームと共に感謝の念を述べさせていただきたい。この待ち望んでいた機器の導入により、我々の勝利はより早く実現し、現在進行中の事例の信用性も向上し、我々は全人類の勝利へと更に近づいていくことになるだろう」

Artec Leoは世界で唯一の組み込み型3Dスキャンで、どんな場所でも迅速かつ正確にデータをキャプチャすることが可能な、ハンドヘルド式で完全ワイヤレス装備の機器となっています。その速さや使い易さ、スキャンデータをクラウドに直接アップロードできる機能により、できる限り早急なデータ取集が必須である法医学の現場には、特に相応しいソリューションとなっています。Artec Leoは、ハンドヘルド式、及び携帯式の3Dスキャナやソフトウェアの分野での国際的リーダー的存在であるArtec 3D社により、ルクセンブルグで製造されました。その受賞歴のある先端技術による3Dスキャナの開発により、Artec 3D社は十五年もの間、3Dスキャニングソリューション分野の最先端に位置しており、テクノロジーを善い行いのために利用する手段の構築に引き続き従事しています。 

Donating Artec Leos to Ukraine

「Artec 3D社製のスキャナは、高速で正確な物証収集を行うために世界中の法医学専門業者の間で非常に普及している。我々が喜ばしく思うのは、ウクライナの専門家の方たちが、国内で大規模に行われている戦争犯罪の証拠の取得、記録、調査、そして法廷への提出に必要な時間を大幅に節約できる、このテクノロジーを使用できるようになったことである」と、Artec 3D社社長兼CEOのアート・ユーヒン(Art Yukhin)は述べました。「我が社はウクライナの英雄的存在の方々に敬意を表しており、ウクライナが戦争犯罪者やテロリストの罪の責任を追及していくことに貢献し、支援できることを光栄に思う」

法医学的物証のキャプチャのための機器一式の寄附だけではなく、Artec 3D社は戦争勃発当初から、ウクライナのパートナー企業や機関と協力して活動を行っています。同社は、ルクセンブルグを拠点とするウクライナに人道的機器に対する救援を行っている団体LUkraineと協同で、応急処置器具や薬品、救護施設、非常食や衣類の形での援助が最も必要とする方々に絶えず届くようにするため、Artec Leoのすべての売り上げの一パーセントを寄附しています。その上、同社の十三年に亘る献身的なウクライナのパートナー企業であるKODA社と、ウクライナの歴史的遺跡の3Dスキャニングに従事しているウクライナのグループであるSkeironと共に、喪失や損壊の危険に晒されているウクライナの貴重な文化遺産の一部を保護する活動をも行っています。