人体のスキャンデータ

ここにご覧いただく、写真のように現実感のあるデジタル複製は男性の人体を忠実に再現したもので、スキャンはAI駆動式のArtec Leoスキャナにより数分の内に行われました。男性の髪の束から指の複雑な細部まで、その細かさの度合いは驚異的と言わざるを得ません。

業務において人物の高精度な3Dモデルの製作を必要とされている方に、ここに有用と思われるコツをいくつかご紹介します。スキャンはまず、緊張により多少揺れ動く恐れのある腕や手などの、身体において安定度の比較的低い部分から開始します。今回の場合では右手からスキャンを始め、背中越しに体の左側へ移動し、その後、じっとさせておくことがより容易である頭部、腰、胴体、脚部をスキャンしました。テクスチャを最適品質で取得されるには、スキャンするサーフェスに垂直となるようにスキャナを構えるようお心掛けください。

サーフェスがLeo内蔵のタッチスクリーンへ瞬時に反映されることで、スキャン経過を監視し、必要なデータ全てのキャプチャを確認することが一層容易になり、初回のスキャニング作業中に取得できていない身体部分が生じ、人物の再スキャンを余儀なくされる事態が生じる恐れも無くなります。スキャン完了後には、3D生データはArtec Studioソフトウェアにおいて3Dモデルへと処理され、デジタル化された複製品が一時間以内に完成します。

身体部分のデジタル複製を作成する際は、義肢装具の個別製作、綿密な手術計画、映画の特殊効果やビデオゲーム、VR/ARアプリ用のキャラクターの開発などのいずれの目的であっても、高解像度による敏速な身体のスキャンが不可欠となります。Artec 3D社製のテクノロジーをご利用になれば、手作業による複雑なモデル化に数え切れない程の時間を費やすこともなく、実物と見紛うような成果品の製作が可能となります。