[Artec 3D、Artec Studio 19を発表] プロ仕様の3Dデータキャプチャおよび処理用ソフトウェアがAIフォトグラメトリを新たに搭載
ルクセンブルク、2024年11月19日– 3Dスキャンの分野で世界的なリーダーであるArtec 3Dは、 3Dスキャンや処理、リバースエンジニアリング、そして品質検査に向けたプロ仕様の統合ソフトウェアソリューションであるArtec Studio 19(AS19)を発表しました。AS19は、より広範なスキャナの統合や、大幅なパフォーマンス向上、さらにAIフォトグラメトリなどの機能を特徴としており、メーカーや教育ユーザーにアクセスしやすい機能を提供しながら、さまざまな業界の専門家のニーズにも応えるよう設計されています。AS19は、スキャン・写真・ビデオからリアルな3Dモデルを作成するためのツールを提供することで、3D技術の可能性を広げます。
「Artec Studio 19は、当社の業界をリードするソフトウェアの進化における次のステップを表しています。AIフォトグラメトリに加え、新しく豊富な3Dモデリングやリバースエンジニアリング、そして品質検査ツールを備えたAS19は、専門家達を支援し、誰もが3D技術の無限の可能性を探求する扉を開きます」と Artec 3Dの社長兼CEOであるアート・ユーキン(Art Yukhin)は述べています。
Artec Studioのユニークな点とは一体何でしょうか?
Artec Studio 19は、3Dスキャンや処理、編集、リバースエンジニアリング、そして品質検査に不可欠な機能を1つのプラットフォームに統合した、多用途のソフトウェアとして際立った存在です。AS19を使用すると、ユーザーは最大80%のタスクを1つのソフトウェア内で直接実行できるため、他の高性能ツールの必要性を減らし、様々な業界や用途でコスト効率の高いソリューションとなっています。
このソフトウェアは、LiDAR、レーザー、構造化光など、すべてのタイプのArtec 3D社製スキャナとシームレスに連携します。AS19は、新しいメトロロジーグレードのArtec Pointレーザースキャナとの互換性を拡張し、最も要求の厳しいタスクに対しても正確な測定を保証します。さらに、スマートフォンをはじめとしたあらゆるカメラを搭載したデバイスからのデータ統合のためにフォトグラメトリを導入しています。
Artec Studioの機能の中には、マルチ解像度を提供するモデルを作成するものがあり、 スマートメッシュ化機能は、あらゆるArtec社製スキャナからの3Dデータをシームレスに組み合わせることを可能にし、AS19からはスマートフォンや顕微鏡、ドローンなどの外部カメラからのデータ統合も可能です。この革新的なアプローチにより、機能豊富なモデルが迅速に、比類のないレベルの詳細を含んで提供されます。
[Artec Studio 19] より速く、よりスマートに、より扱いやすく
Artec Studioの最新バージョンでは、データ処理の高速化や、編集・分析の改善、そして新しい画像データタイプの統合など、大幅なアップグレードが導入されています。
ターボチャージされたアルゴリズムにより処理が高速化され、メッシュ化のプロセスが2.5倍速になり、簡素化が10倍のペースで行われるため、ユーザーのワークフローが加速されます。全体として、AS19のスキャンの位置合わせやメッシュ化、メッシュ最適化、そしてテクスチャリングのプロセスは、以前のバージョンと比較して2倍速になりました。
AS19では、3Dスキャンの編集と分析が大幅に改善されました。強化された自動サーフェス処理機能により、スキャンデータをパッチの少ないソリッドのCADサーフェスに変換できるため、結果の品質が向上します。同様に、ユーザーはメッシュの結合・減算・交差を行うための高速なブーリアンツールを使用したり、オフセットコピーでギャップを埋めたりして、重要な編集を迅速に行うことができます。
検査分野のユーザーは、Artec Micro IIが完全な自動化をサポートするようになったことに喜ぶでしょう。これにより、ワンクリックでデータをキャプチャし、事前に設定された分析パイプラインを通じてデータを送信できます。
拡張された互換性と新機能は次のとおりです。
- AIフォトグラメトリ人工知能の力を活用して、写真やビデオから直接3Dモデルを作成します。
- メトロロジーグレードのスキャンに向けた支援: Artec Studio 19では、Artec Pointレーザースキャナとの互換性が追加され、メトロロジーグレードのタスクに対して正確な測定を保証します。
- Artec Ray IIのストリートビュー モード:大規模な点群を3Dで探索し、スキャン データと写真を比較し、包括的なシーンのキャプチャを実現します。
- USDZファイル形式のサポート: コンパクトで広くサポートされているUSDZ形式を使用して、ARやCGIモデルなどの詳細なアセットの共有が可能です。
- HDR&16ビットテクスチャリング: Artec Ray II、Leo、Eva、Spider IIスキャナを使用して、高コントラストのHDR テクスチャとリアルな16ビット データをキャプチャします。
- より直感的に使用できるUI: リアルタイムで更新される大きなプロジェクトのサムネイルと、よりすっきりとしたレイアウトにより、ソフトウェアの操作と使用が簡単になります。
これらの機能により、手作業が削減され、ユーザーはプロジェクトをより速く正確に、簡単に完了できるようになります。
[AIフォトグラメトリ] アクセスしやすい高品質の3Dモデリング
Artec Studio 19における注目の新機能であるAIフォトグラメトリは、カメラを搭載しているデバイスで撮影された写真やビデオからリアルな3Dモデルを作成することを可能にします。自社開発のニューラルエンジンを搭載したこのテクノロジーは、従来は難しかった光沢があって透明で、かつ特徴のない複雑なサーフェスを高い精度で再現します。
「AIフォトグラメトリがArtec Studio 19に導入されたことにより、すべてが変わります」とユーキンはさらに言及します。「今や、カメラを持っている誰もが、つまりスマートフォンユーザーでさえも、簡単にプロ仕様でリアルな3Dモデルを作成できるのです」
AIフォトグラメトリの背後には、2D画像からオブジェクトとシーンを再構築する2つの高度なアルゴリズムがあります。ユーザーは、キャプチャ、位置合わせに作成という簡単な3ステップのワークフローに従うだけです。非常に直感的に操作できるよう設計されたこのプロセスにより、プロと初心者の両方にとって3Dモデルの作成におけるハードルを大幅に下げます。
この技術を利用することで、メーカーは3Dプリントモデルを迅速に作成できるようになり、博物館はどこでもアーカイブ化することが可能になります。さらに、eコマース企業はは特殊なハードウェアなしで製品をデジタル化できるようになります。AS19は、教育者に向けて非常に使いやすいツールも提供し、学生への3Dテクノロジーの教育を支援します。
AIフォトグラメトリにより、AS19は既存の3Dスキャナでは届かない領域をキャプチャし、上空や海中からのデジタル化や、マイクロレベルでのデジタル化も実現します。これにより、3Dスキャンの専門家に新たな機会が生まれます。たとえば、Artec Ray IIからのLiDARデータにドローン映像を組み合わせることで、完璧な建設ソリューションが提供されます。ユーザーは、フォトグラメトリを使用して法科学的なシーンをデジタル化し、その後、高解像度のハンドヘルド型3Dスキャナを使用して手がかりを拾うこともできます。
「Artec Studio 19は、プロレベルの用途でのパフォーマンスと、趣味レベルの用途での使いやすさの間にあったギャップを埋めます」とユーキンは説明します。「リバースエンジニアリングや製造、CGIなどの分野で働く専門家にとって、これは彼らのワークフローに使用できる貴重なツールであるだけでなく、3Dスキャナが利用できない場合に信頼できる暫定的なソリューションを提供します。またそれと同時に、趣味で利用する方はスマートフォンを使用して外出先から高品質の3Dモデルを作成することもできます」
入手可能状況と詳細情報
Artec Studio 19は現在入手可能です。詳細はこちらをご覧いただくか、11月19日〜22日にフランクフルトで開催されるFormnextトレードショー(ホール12.1、ブースG21)にてArtec 3Dチームと交流なさる際にお聞きください。